なんか見ているとほっとする、その存在自体が美しいと感じる物ってありますか?
最近Twitterなんかを見ていると、いつの間にVHSコレクターさんのツイートが目に付きます。特にSFやホラーすね。
いや、今の時代VHSどころかDVDを超え、ネット配信の時代になり、VHSテープを収集するとは。
いくら映画好きの私とは言え、その気持ちはちょっとわからなかったんですが、画像を見てたりすると、私のレンタルビデオショップの思い出などが蘇り、やっぱり何か興味を惹かれるものがあるんですね。
今VHSはどこへ行ったのか?
今、街の中でVHSってみることありますか?そもそも再生デッキ自体の製造が終了し、少し話題になっていましたよね?買っても簡単に見ることができないようじゃ、さすがにレンタルショップはおろか、販売店もないんじゃないかと思いますが、そんなマニアの方に向けたショップが残っているようです。
マニアの方はもう廃業しそうなレンタルショップさんなどで、商品を掘り出す。オークションなどでも、人気のものはまだ取引されてるようです。いわゆる「レンタル落ち」と言われるものですね。
普通の人は目にすることができない、あるとこに行けば需要はすごくあると言うものです。
VHSの魅力って?
VHSの魅力、もちろん昔レンタルショップでVHSを借りていた世代の人にとっては、そのパッケージは郷愁を誘うものだと思われます。あのパッケージが日に焼けて変色した様子。特にオレンジがかったタイトルの文字が、ピンク色に薄く変色しているあの風情。なんであんなにVHSのパッケージの上は安っぽく作られていたのでしょうか?
そんな私には日に褪せた本って印象にないんだけど。なるほど、VHSのパッケージってやっぱり派手なんですよね色使いが。それで日に焼けて褪せてしまうものが多い。あの色落ちしたパッケージ、好きな人にはたまらないんでしょう。
「物」としての価値と言うやつですね。
もう一つの魅力、それはもちろん映像の味にもあるんじゃないでしょうか。
もちろん、今のネット配信のフルHDには到底かなわない解像度、画質、そもそも再生できのヘッドに何度も擦られるために、みんなが見てるベストシーンは必ずノイズがのってたりしましたね。
もしかしたら、このノイズが味となっているのかも。
DVDも、ネット配信も、何回見てもその映像は変わることありませんよね?でも物理的に摩擦があるテープだと、再生が多くなるとその部分には傷がつくことは避けられません。これがなんていうか、使い込んだ革製品のような風合いとなって感じられるのかもしれません。
「物」としての価値
現在ではほとんどの映画が、ネットによる配信を前提として作られています。スマホやPCタブレットなので、簡単に視聴することができますが、その「物」自体は残らない。
あくまで情報化社会としてはそのほうが無駄がなく、スピード感もあり便利なのですが、「物」としての魅力と言うものも逆振りとして貴重になっているのかもしれません。
最近ガーディアンオブギャラクシーのシーンで、カセットテープを主人公が聞いている姿が印象的でした。
技術的には現在でもはるかに発達している世界観なのに、カセットテープって。その落差が楽しく、またかっこよかったりしたんですが、VHSをただの懐古趣味と言うだけではなくて、物としてのかっこよさが、ある人によっては感じられているのでしょう。まぁ、VHSテープムーブメントが来るとは思っていませんが…
もし近所に潰れそうなレンタルビデオショップさんがまだあったら、そこに売り出されているVHSは何かお宝かもしれません。