隅っこ映画レビュー

グリーンルーム 監禁×パンク=地味な脱出劇 で、あってる?

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見てきました。「グリーンルーム」。なんて、公開は2017年2月?!何で今頃、実は地方の名画座と呼ばれるような映画館で一人貸切状態で見てきたから。今更なんですが。よかったですよ、この映画を一人貸切。

ストーリーは、売れないパンクバンドがあるライブハウスに。そこはネオナチのアジトだった。そしてその楽屋である事件に巻き込まれていく。。。というものですが、まあ、言うなれば密室ものですよね?楽屋に閉じ込められてそこからどう脱出するのか?普通はそのアイデアや、トリックなんかを期待します。

でも、これは全くそんな「お利口」な頭脳を使わなくても観れる映画なんです。

まあ、製作者からすれば「監禁のリアル」を追求したんでしょうか。まったく映画らしい「ヒーロー的なもの」や「どんでん返し的」な要素はありません。ただただ、「地味」。まったくもって「地味」脱出劇。


(C)2015 Green Room Productions, LLC. All Rights Reserved.

ネオナチ集団は証拠が残らないようにと、手荒なことはせず、「地味」にゆっくりとメンバーを始末していきます。証拠が残らないように、銃の使用は控えて、犬を連れてくる?!そんな映画あります?犬がメンバーを食いちぎります。(まあ、それがリアルかどうかは。。。)

他の武器はナタ。

それもブンブン振り回すようなアクションじゃありません。少し開けた扉から出た手をコツコツと「地味」に切ります。そしてては真っ二つに切れません。何箇所か切り傷がつきます。ま、まあ、これ、リアルだけど。。。

なんかなあ、これを面白がる人誰だろう?映画の楽しみではないです。本当のSの人が楽しいのかなあ、なんて思いながら途中でトイレへ。

結局パンクはなんだったのか?

自分としてはパンクバンドが主人公ということで、「おおっ」となり、序盤の売れないバンドのリアルの描写とかもカッコよく書かれていたので、(ツアー車のガソリンなくなってそこらの車から頂くところや、うちらはSNSなどやらん!など)そこの追求、「パンクバンドが監禁されるとどうなるか?」をじっくり書いて、終着は「パンクって何?」ってところまで見せてくれるかと思ったんですが、いやいや。

まあ、詳しくは書きませんが、パンクらしいところは何もなし。逆にこうパンクじゃないやつらがパンクを気取っているという逆説なのかなあとも感じました。まずパンクを監禁って、一番嫌がる事だろうけど、そりゃ誰だって監禁されれば逃げるよ!と根本が成立していないんですもん。

普通のロックメンバーの中にパンクスが一人いて、そいつがみんなとは違う方法で反逆するってのが一番わかりやすかったんじゃないかなあと。そういやメンバーの一人が言ってましたね、「俺たちはロックじゃねえ、パンクだ」と。はあ、そうですか。。

パンク云々よりは「リアルな残虐性」が受けたのかなあ?正直、これがウケる理由が知りたい。どう面白がったらいいの?

パンクって何でしょう?そんな問いのみ残る、自分にとっては「地味」な映画でした。

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